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2021/12/24
「クラシック音楽に興味があるけど、何から聴けばいいのかわからない……」 「バロック?ロマン?よく聞く言葉だけど何が違うの?」 「交響曲と協奏曲って何が違うんだろう?そもそもどんな楽器を使っているの?」 このような疑問や悩みをお抱えのクラシック音楽初心者の皆さん、こんにちは。 クラシック音楽はとても奥が深い音楽ジャンルです。敷居が高いというイメージを持たれている方が多く、それだけにハードルが高くなってしまっているのが現実ですよね。 しかし、クラシック音楽は誰しもがこれまでの人生で耳にしてきているはずです。 小学校や中学校の音楽の授業で扱われているのはもちろんのこと、飲食店やサロン、テレビのBGMなど様々な場所・場面でクラシック音楽は使われています。 曲名や作曲者名を知らなかっただけで、この記事を読み進めていけば、「ああ、あの曲か!」と腑に落ちるはずです。 この記事では、そもそものクラシック音楽の定義から、使われている楽器の解説、クラシック音楽の長い歴史の解説やジャンルの解説まで、クラシック音楽初心者さんにとって必見な内容ばかりをまとめております。 「興味はあるけど、どうしてもハードルが高い……」と感じてしまう人のために、記事の最後の方にとっておきの裏口入学(入門?)のやり方も解説しますね。 この記事を読むことで、クラシック音楽の前に立つ高いハードルは崩れ落ちるはずです。是非ゆっくりと読み進めてみてください。
まず、クラシック音楽の定義を解説していきます。クラシックという単語には「古典的」という意味があります。 古典的な音楽ということですが、具体的には17世紀~20世紀代前半までのヨーロッパを中心とした西洋音楽のことを指します。 特にドイツとオーストリアは数々の偉大な作曲家を排出しており、クラシック音楽の原点ともいえる国です。
およそ400年にわたる長い歴史があるクラシック音楽。 当然そのときどきの時代背景の移り変わりや、楽器などの発達もあります。 日本の歴史も室町時代や江戸時代など名称がついているように、クラシック音楽の歴史にも各年代ごとに名称がついて分類されているのです。 この章ではそんなクラシック音楽の歴史を、簡単にですが日本の歴史と合わせて解説していきます。
1500年頃までのクラシック音楽をルネサンス音楽といいます。クラシック音楽の起源は教会音楽にあります。 この時代はまだ楽器類が発達していなかったため、声楽がメインでした。いわゆる「ハモり」が使われるようになったのはこの時代です。 一方、現在も使われている多くの楽器の原型はこの時代に誕生していて、次第に楽器演奏が浸透していきます。 この時代の作曲家として有名なのは、ルネサンス前期屈指の作曲家といわれていたジョスカン・デ・プレや、ルネサンス音楽のバッハといわれているギヨーム・デュファイがいます。 この頃の日本は室町時代~安土桃山時代です。能が誕生したり、農民の一揆が起こっていた時代ですね。足利義満が金閣を建てたり、キリスト教や鉄砲が伝わってきたのもこの頃です。
1600年頃~1750年頃までに作られたクラシック音楽をバロック音楽といいます。バッハの時代ともいえる年代でしょう。 ルネサンス期より更に器楽が発達したこともあり、教会で歌われることが主な目的だった音楽が、宮殿での祝典に使われる貴族のためのものになりました。 この時代の作曲家達は、貴族からの依頼を受けて作曲をしていたのです。 また、1オクターブを12等分した音律「平均律」が確立されたのもこの時代で、その偉業を成し遂げたのがバッハです。まさに音楽の父といわれる所以はここにあるのです。 ちなみにこの時代の作曲家達は、バッハを筆頭にみんな長い髪を巻き上げたカーリーヘアですよね。実はこれ、カツラだと知っていましたか? この時代はカツラを被ることが正装とされていて、貴族のために作曲をする音楽家達は、みんな正装としてカツラを被っていたのです。 この時代の主な作曲家は前途したバッハの他に、ヘンデルやヴィヴァルディがいます。 この頃の日本は、江戸時代の初期~中期頃です。江戸幕府が誕生し、大きな戦乱が絶えなかったこの時代。一方で俳句や歌舞伎など、日本の伝統となる芸術も生まれました。
1750年頃~1827年までのクラシック音楽を古典派音楽といいます。バッハの死からベートーヴェンの死までの時代を指す言葉です。 当時のヨーロッパはドイツのウィーンが最も栄えており、多くの音楽家達は故郷を離れてウィーンに移り住みました。 貴族達の嗜みであった音楽が一般層にまで広がってきたのがこの頃です。ピアノの基本形が生まれ、一般市民もコンサートでの音楽鑑賞を楽しむようになりました。 バロック時代の音楽に比べて、わかりやすくて親しみやすいメロディーの音楽が多く生まれました。メロディに伴奏がつくという、現代の音楽の基盤ともなった時代といえるでしょう。 また、バロック時代は貴族からの依頼を受けて作曲をするのが当然の時代背景でしたが、この頃の音楽家は貴族の元を離れ、自己の表現のために作曲活動をしていきました。 そのきっかけとなったのがベートーヴェンだといわれております。 宮殿や王も元を離れたことにより、自らの曲を演奏して聴かせる演奏会での収入や、人気のある曲は楽譜が流通されて、音楽家が自らの力で稼いでいける時代となりました。 現代のフリーランスのような働き方ともいえます。 この時代の主な作曲家はベートーヴェンの他に、シューベルトやモーツアルト、ハイドンなど層々たる面々が名を連ねております。 その頃の日本は、江戸時代の中期~後期頃です。産業が発達し、金・銀が流通した時代となります。写楽による浮世絵や、杉田玄白らの「解体新書」が刊行されたのがこの時代です。
中の人は、アマチュアオーケストラで打楽器をやっています