運命と絶望が織りなす悲劇を描いたチャイコフスキーの名作「マンフレッド交響曲」を演奏する為に結成されたオーケストラ・ゾルキー。2020年の結成公演以来、重厚なロシア音楽をレパートリーの中心に置くという軸は守りつつも、少しずつ表現の枠を広げながら活動を続け、本年で結成6年目を迎えるに至りました。
台風直撃という「天災」に翻弄された旗揚げ公演で取り上げた「マンフレッド交響曲」を皮切りに、2021年と2022年は「疫病」による時代の閉塞感が滲み出た劇的なロシア音楽を、2023年は「戦争」の拡大により“祖国”の想いを問いかけた国民楽派音楽を、そして人類の「三大厄災」を描いた後の2024年には悲劇からの決別と未来への決意を渇望した復活交響曲を、私たちはこれまで取り上げてきました。
年に一度の演奏会で、その年の情勢を反映する鏡のような曲を選んできた私たちオーケストラ・ゾルキーが、ではその次に向かう先は何か?新たな苦悩を見つけて時代を問うか?さらなる希望や未来に想いを馳せるのか?
6回目となる演奏会に於いて私たちが出した方向性は、あえてこれまでの「時代への同調」というフィルターを外してみることでした。今回の演奏会は、これまでの6年間で曲がりなりにも積み上げてきた当団らしさ、オーケストラが持つカラーにはあえて捕らわれずに、「らしいものと、らしくないもの」を選んだ選曲となっています。「らしいもの」は初志貫徹たるロシア音楽の持つ重厚な旋律に満ちた「吹雪」。「らしくないもの」は古代から近代という歴史の中で、時には宗教的に、時には世俗的に、人々が夥しい数の人生を積み重ねながら紡いできた「祭」と「教会の響き」。
楽団員がこのオーケストラに抱いている「この作品を演奏したい」という無邪気な「夢」を詰めてみたら、その宝箱はこのような姿になりました。あらゆる価値観が混沌の渦に飲み込まれてしまいそうな暗澹たる時代だからこそ、せめて音楽は贅沢な宝箱でありたい、そのような私たちの想いが詰まった演奏会。「時代への同調」を外したと言いつつ、これもまたひとつの「時代への同調」の姿なのかもしれません。
闇に潜みながら、解き放たれる時を静かに待つ、音の宝石たち。2025年11月8日は、そんな夢と混沌が渦巻く音楽絵巻が開放される演奏会となります。その物語を確かめに来て頂きたく、ぜひミューザ川崎にご足労頂けれは幸甚です。
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募集人数
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2025/11/07
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入場料S席1000円A席1000円
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