東京室内歌劇場

2004年03月04日(木) 19:00 開演

東京キネマ倶楽部 （東京都）

http://www.chamber-opera.jp

オリジナルは古代ローマの哲人ペトロニウスがあの悪名高い皇帝ネロのために書き上げた「サテュリコン」。フェリーニの映画で知られるように、酒池肉林と放蕩の限りを尽くした独特の世界観に満ちている。マデルナはその中から“トリマルキオの饗宴”をもとにこの作品を創り上げた。英語、ドイツ語、フランス語、ラテン語が飛び交い、定まったストーリー展開もなく進行する享楽の一夜。そこには権力、金、飽食、セックスが満ち溢れている。まさにバブルの幻影。いわゆる“起承転結”を持たず、生起し消滅する出来事の連なり。過去400年のオペラ史を撹乱するようなコラージュに彩られた音楽。過去と現在そして未来が境界線を失っていく。