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tshiina

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2025年11月21日 01:10

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11月20日@みなとみらいホール
ベルリンフィル/ペトレンコ
演目:ヤナーチェック  ラシュスコ舞曲
   バルトーク    中国の不思議な役人
   ストラビンスキー ペトルーシュカ

1 ホール
みなとみらいホールは何度も来ているが、ホールが悪い。
わが町川崎は、基本的には横浜には勝てないわけだが、唯一にして最大の勝利ポイントはホールだろう。
みなとみらいホールは構造が最強に良くないし、何より席が狭い。
チケットのモギリの場所が壁の近くで、非常によろしくなく、モギリまでの列が並ぶ。
上の階までの動線も悪いので、左右に割れるわけだが、エスカレーターが狭過ぎて、上の階まで上がるのにも列ができる。
ホール自体が2000席とそこそこの大規模ホールなのに、2000人を処理できる動線がなってない。
ホールは、シューボックス型で、一応建前上残響2.1秒と響きがそんな悪いわけではないのけど、でも実際の音はそんなに、という感じ。溜池やミューザの方が絶対良い。こないだのウィーンがイマイチピンと来なかったのもホールのせいかも。
内部の構造も良くないよねぇ。何より席間が狭い。もうワシくらい太ると普通にキツいんだよ。シューボックス型の難点だと思うが、1階に詰め過ぎ。1階のトイレの場所も一箇所しかないし、ドリンク売って、パンフ売ると、トイレ動線、ドリンク動線、パンフ動線と動線がこんがらかり過ぎて、無茶苦茶。
正直、みなとみらいホール嫌い。誰がこんなひどい構造のホール作ったんだよ。
わが町川崎のミューザの方が遥かにいい。

2 ベルリンフィル
ベルリンフィルは、7月の河口湖ぶりか。今年の河口湖は最高だった。この時はドゥダメル
その前は2023年11月のミューザ。この時もペトレンコ。
演目は、モーツァルト 交響曲第29 番、ベルク オーケストラのための3つの小品  ブラ4
この時のブラ4は最高だった記憶だが、何より、溜池でのリヒャルド・シュトラウス 英雄の生涯の方にしなかったことに対する後悔だけが残った。

3 本日の演目
①ヤナーチェック:ラシュスコ舞曲
この曲、生は初めて聴いたんだが、びっくりするほど良かった。
誰のどこのオケの演奏だかわからないけど、古い音声の録音しか聴いたことなくて、冒頭からバイオリンの音が篭ってたんだよ。チェコの民族音楽っぽい独特のメロディとリズムで、籠ったバイオリンで、いい曲だけど、感動する感じはなかったんだよね、正直。
いやしかしさ、ベルリンの音は違うのよ。
冒頭から弦が切ないのよ、綺麗なのよ。
テンポ感は最高。最後、のこぎりのところでドライブしていく感じも。
ペトレンコは、全身で結構細かく指示出す感じなのね。躍動感ある感じも。
結構好きなかも。
②バルトーク:中国の不思議な役人
いやー、圧巻だった。この曲ってカッコいい曲なのね。
冒頭序奏の第二バイオリンからかな。こういう音なのね、という感じ。
全般的にフルート、トランペット、トロンボーン、クラリネットが圧巻。
しかし何より、最後の追いかける役人の部分が、マジ本当にやばいお化けが追っかけてきそうな感じで、ドライブしていくのがすごかった。
③ストラビンスキー:ペトルーシュカ
ペトルーシュカ好きなのよね。
テンポ感がちょうどいい。早くて雑になる感じもなく、音を聞かせる感じもありつつ、遅過ぎて破綻している感じもなく。丁寧でクリアよね。
冒頭からフルート最強だな、と。
そしてトランペットが素晴らしい。クラリネット、オーボエも良かった。
この曲は、管を聴かせる曲なのね。
生で聴いたのは初めてだったので、色々発見があった。
最後のペトルーシュカの死のところで、切なく終わったのも良かった。

全体として、素晴らしい演奏だった。
この演目で溜池かミューザで聴きたかった。

残念だが、今年はこれで最後。
次は年始1月4日。ウクライナ国立歌劇場でアイーダ。
音楽が無いことに耐えられなかったら、何か国内オケでも入れてみても良いのかも。

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2025年11月18日 11:32

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11月16日 19時から
ロイヤルコンセルトヘボウ@サントリーホール
指揮:クラウス・マケラ
ピアノ:アレクサンドル・カントロフ

演目:ブラームス ピアノコンチェルト第1番
   ソリストアンコール リスト編曲 ワーグナー「イゾルデ愛の死」
   バルトーク オーケストラのためのコンチェルト
   アンコール リヒャルド・シュトラウスII世 ハンガリー万歳

RCOは2023来日時のミューザ以来。四季はファビオ・ルイージだった。
その時の演目は、ビゼー交響曲第1番 、ドヴォ 9番、アンコールがチャイコのエフゲニー・オネーギンのポロネーズだった。全部素晴らしかったが、エフゲニー・オネーギンが最強に良かったのは覚えている。
この時、ミューザで昔から世話になっていた元同僚の先輩に会い、別の先輩のご令姉様がRCOのVnにいると知り、事務所のアラムナイで先輩にひとしきり質問攻めにしたところ。
RCOは、昔アムス一泊二日でマーラーの大地の歌を聴きにだけ行って、伝統的シューボックス型ホールの残響の素晴らしさに結構圧倒された。

で、マケラは、数年前のパリ管来日で聞いて以来好きで、今年のパリ管のミューザでも圧倒されたところ。オケを載せるのが上手なのと、基本的に本人が楽しそうに指揮をしていて、華やかだし、結局楽しい気分になれるのが好きなところ。
最終的に、やってる人たちが楽しんでいて、聞いてて楽しくなればいい、というレベルなのがワシのレベル。まぁ、ワシは楽譜読めないし、音楽は修行僧のように聞くものでもないかなぁ、みたいな感じ。

さて、今回のプロだが、良かったですねぇ。
ブラームスのPコン。
カントロフのピアノと溶け合うオケ。第一楽章は圧倒的。第二楽章はテンポを抑えめで、聴かせる感じ。第三楽章でドライブをかけていき、最後は圧倒。
カントロフは、非常に綺麗なピアノを弾く人だった。音の粒がクリアに立っていて、テンポの揺らぎで情感込めて。
アンコールのイゾルデの愛の死は、聞いた時に即時に、頭の中で原曲との一致ができなかった。そのぐらいカントロフの曲になっていた。
オケコンは、いやぁ、良かった。カッコよい。フルートとピッコロ、オーボエとクラリネット、トランペットとトロンボーン、この曲は、管楽器を聴かせる曲なんですねぇ。
アンコールは、ハンガリー万歳。バルトークとの雰囲気を合わせて、という感じですかね。
全体的に素晴らしかった。
言葉なし。

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2025年11月14日 10:07

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ウィーン・フィル/ティーレマン@みなとみらいホール
(1)シューマン 交響曲第3番「ライン」
(2)ブラームス 交響曲第4番
アンコール:ヨハン・シュトラウスII世「美しき青きドナウ」

昨年のWPh/ネルソンスは大阪遠征してフェスティバルホール(演目は、プロコフィエフのVコン1番w五嶋みどり、マーラー5番、アンコールが軽騎兵)。
去年のマーラー5番は、テンポがゆっくりで、一音一音丁寧な音を聴かせようという演奏だったが、他方で、ワシのテンポではなくて、曲として成立するラインを超えていてワシ的にはイマイチちゃんとノレなかったという感想。
アンコールの軽騎兵だけが良かった記憶。

というのもあり結構楽しみにしていた。

直前のウィーン国立歌劇場の「ばらの騎士」が素晴らしすぎたので、期待値が高まりすぎた。
シューマンのラインは、軽快ですばらしい音の演奏だったが、なんか胸が熱くなる感じは特になかった。
ブラ4は、絶賛する向きが多かったが、そうかなぁ、という感じ。
クラリネット、ファゴット、オーボエの音も抑え気味で、全体として木管が鳴ってなかった印象。
フルートは凄かったが、ホルン鳴らして欲しいところで抑えてたり、若干音が外れてた気もするけど、まぁその辺はよくわかんない。
好きな曲なだけに、最後ノレるかノレないか、のような気がしている。
冒頭からテンポ感が早く、エネルギーの渦は高いし、途中胸が熱くなり、涙が出そうな感動的な部分もあったのだが、ドライブかけ過ぎていて音がガチャついていたところもあったような気もする。まぁバランスの問題だとは思うんだが、個人的にはそこまででもない。

なお、アンコールのドナウは素晴らしく、結局WPhはこれで良いんじゃないか。一気に正月感が出る。軽快なワルツこそWPhの真骨頂。

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2025年10月27日 01:27

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2025年10月26日(日)14:00公演
東京文化会館 大ホール
ウィーン国立歌劇場2025年日本公演

ばらの騎士
作曲:R.シュトラウス
演出:オットー・シェンク
装置:ルドルフ・ハインリッヒ
衣裳:エルニ・クニーペルト

指揮:フィリップ・ジョルダン
陸軍元帥ヴェルテンベルク侯爵夫人:カミラ・ニールンド
オックス男爵:ピーター・ローズ
オクタヴィアン:サマンサ・ハンキー
ファーニナル:アドリアン・エレート
ゾフィー:カタリナ・コンラディ

東京文化会館の修繕前の最後の大型公演。
9年ぶりのウィーン国立歌劇場の引越公演。去年のロイヤルオペラの引越公演(トゥーランドット)があまりにも良すぎて、その時に入っていたチラシを見てから1年待ったウィーン国立。
フィガロの結婚から2週間あけての千秋楽のばらの騎士。楽しみにし過ぎてしまった。

結論から言えば、素晴らし過ぎた。

①演出
今年の年始に亡くなられた演出のオットー・シェンクの演出をここで見られるとは。YouTubeで何度も見た伝説の94年カルロス・クライバー指揮/ウィーン国立歌劇場のばらの騎士演出もしていた、ウィーン国立歌劇場にとって欠かせないシェンクの演出でばらの騎士を見られた幸せ。

文句なしの演出。

2週間前のフィガロの結婚の演出と舞台がモダンだったのに若干のガッカリ感を抱えたままで、本日を迎え、まぁこれこそがワシの求めていたもの、という感じで。
第一幕の寝室も、第二幕のファーニナル家も、第三幕の居酒屋も、美術はゴージャスで堪らない。
圧巻は、第二幕のオクタビアンが薔薇を提示しているシーン。流石にかっこいいというか。騎士の衣装もカツラも圧倒的にカッコいい。ワシ的には、宝塚は嫌いだし、男装女子というものを受け入れられないのだが、オクタビアンのあまりのかっこよさにちょっと宗旨替えしそうなくらい(笑)
オックス男爵は全般的に、いい仕事しすぎというか。助平でガサツなおっさんだけど、ユーモラスでチャーミングというか。

②歌と演技
今回、改めてオペラグラスの重要性を再確認した。
前回はレンタルした8倍のオペラグラスを使っても、微妙にボヤッとしていたわけだが、今回、バツッと焦点があって、歌い手さんたちの顔や表情、演技の真髄みたいなところに初めて注目することができた気がした。
いやぁスゲェな。
元帥夫人のニールンドは、表情もピカイチだし、背中で語るし、歌が尋常じゃないし、圧倒されてしまいまいたな。一幕の寝室でも、時間の経過を歌い、オクタビアンといずれ別れなければならないという運命を悟ったような切なさを表現し、そして、三幕の居酒屋の三重唱から階段を登って去っていくまで、オクタビアンへの気持ちが残るものの若い二人の気持ちを尊重して、そちらへ誘導していきながらも自分の溢れ出る思いもありつつも、みたいな葛藤をうまく表現してて。たまらんな。無茶苦茶上手い。
オックス男爵のピーター・ローズは、素晴らしかった。バスの声が最高なのに加えて、演技も上手く、多様なシーンで好色さと、憎たらしさと、お茶目さとを出していて素晴らしい。一幕目の登場で粗野な感じと好色な感じを見せつつ、二幕目以降はドライブがかかりまくっていて最高。二幕目で、ゾフィーへのアプローチの酷さったらないが、オクタビアンに剣で刺された後の憎たらしい演技もいいし、三幕目でオクタビアン演じるマリアンデルを酔っ払って口説くとこのワルツなど素晴らしく。
そして、オクタビアンのサマンサ・ハンキー。一幕目で、夫人と戯れているところも良かったが、二幕目のゾフィーとの二重唱が最高だった。三幕目の三重唱ももちろん良いのだが、個人的な推しは二幕目のゾフィーとの二重唱。薔薇を届けに来た使者の役割のはずが花嫁に惚れるという、冷静に考えると頭おかしい設定だが、この二重唱は、若さゆえのストレートフォワードな愛を歌っており、控えめに言って最高。
ゾフィーのコンラディは、フィガロでも代役で出ていて、無茶苦茶上手かったが、今回も最高。

③オケ
ウィーンフィルのばらの騎士は柔らかくて甘いよね。
シェンクの演出する世界観をサポートする甘くて切ない音色で、とてつもない実力を改めて感じた。
去年の大阪でのマーラー5番は正直テンポ感が遅過ぎて全くノれなかったのだが、やはりウィーンはオペラをサポートしてナンボみたいなところがある。歌と劇と演出の世界観が先にあるので、過度にノれないテンポ感になることは無く、柔らかくて甘い音色に浸ることができる。
夢見心地というか。

11月のウィーンフィルが楽しみではある。

④オペラ飯
上野でウィーンの風を堪能したあとは、やはりオーストリア料理を食いたくはなる。
残念ながら、千秋楽の日曜日はオーストリア料理の名店が軒並み閉まっており、とりあえずウィーンのカフェ・ラントマンの唯一の海外支店へと。
上野から若干遠かったが、非常に良いカフェだった。
ビルの中のカフェにすぎなのだが、中に入れば、落ち着いたエレガントなカフェという感じ。
牛肉のグーラッシュスープも、ウィーン風のターフェルシュピッツも、普通に美味かった。

⑤まとめ
演出とか歌手の表情とか、そういうのに興味を持ち始めてきていて、オペラの沼に少しずつハマっている気もする。
まぁ、死ぬまでに、ウィーン国立歌劇場とミラノ・スカラ座とバイロイト祝祭は行かないと行かんと思っとる。

頑張って金稼げ、かも知らんな。





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2025年10月13日 10:10

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2025年10月11日(土)14:00公演
東京文化会館 大ホール
ウィーン国立歌劇場2025年日本公演
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲
フィガロの結婚

指揮:ベルトラン・ド・ビリー
演出:バリー・コスキー
装置:ルーファス・ディドヴィシュス
衣裳:ヴィクトリア・ベーア
照明:フランク・エヴィン
合唱監督:トーマス・ラング

アルマヴィーヴァ伯爵:ダヴィデ・ルチアーノ
アルマヴィーヴァ伯爵夫人:ハンナ=エリザベット・ミュラー
スザンナ:カタリナ・コンラディ
フィガロ:リッカルド・ファッシ
ケルビーノ:パトリツィア・ノルツ
マルチェリーナ:ステファニー・ハウツィール
バジリオ:ダニエル・イェンツ
ドン・クルツィオ:アンドレア・ジョヴァンニーニ
バルトロ:マテウス・フランサ
アントニオ:クレメンス・ウンターライナー
バルバリーナ:ハン・ヘジン

東京文化会館の修繕前の最後の大型公演。
9年ぶりのウィーン国立歌劇場の引越公演。去年のロイヤルオペラの引越公演(トゥーランドット)があまりにも良すぎて、その時に入っていたチラシを見てから1年待ったウィーン国立。
ほんとは元々、千秋楽の薔薇の騎士だけで良いと考えていたけど、もう一作がフィガロの結婚ということなので、こちらも購入してしまった。

楽しみすぎたのもあり、少々期待外れではあったが、それでも素晴らしかった。

①演出・舞台装置・衣装
一言で言えば、えらくモダンだったな、と。
YouTubeで45年前のウィーン国立歌劇場の引越公演を見て、演出、舞台装置の豪華絢爛さに圧倒されていて、引越公演というのもあり、そのレベルを期待していたのもあるが、良くも悪くもモダンというか。
演出家の名前を追っているほどのオペラウォッチャーというわけではないので、演出家のコスキー氏が元々どんな演出をするタイプの方なのかは知らないのだが、モダンだからといって全てが好みじゃないという意味でもない。
1幕の伯爵家でのフィガロへの新しい部屋の割り当てが、伯爵家の壁の書き割りからスタートしたので、おいおいこんなもんか、みたいなところが無きにしも非ず。ソファーの裏に隠れる、みたいな話が、シーツにくるまって隠れるだけ、みたいな。
衣装はモダンではあって、スザンナの衣装が、言うなれば比較的高級な外資系ホテルの清掃の従業員ぽい服で、ん?とはなったものの、全員勢揃いしてみると悪くはない。第一幕のマルチェリーナのオレンジ色のスタイルが可愛くて好きだった。
2幕、3幕の舞台装置は、箱庭っぽいのだが、それなりに豪華で魅力的ではあった。特に2幕の伯爵夫人の寝室は期待していた豪華さというか。そして、衣装は、2幕の何より伯爵夫人ロジーナの黄色のナイトガウンがめちゃくちゃ可愛いし、伯爵の青のベロアのスーツは華やかで素晴らしかった。
ケルビーノの演出はあんま見てられないというか。ケルビーノは少年役を女性が演じるという、そもそもの無理無理感があるわけだが、第二幕でケルビーノに女装をさせるシーンで男性用パンツを脱がせて、女性用の下着を履かせる演出あたりで、要するに端的に、女性が無理矢理下着脱がされて、下半身下着だけみたいな状況になり、妙に生々しいというか。
4幕の伯爵邸の裏庭の草むらというか森というかの書割りが、なんとも。
森を平面で見せて、そこに蓋付きの穴を空けて、俳優が出入りすることで、役相互の関係が俯瞰できる、ってことなんだろうけれど、もうちょいどうにかならんもんか。モグラ叩きじゃないんだからw
黒の喪服衣装で出てきた夫人が、最後移り気な伯爵を許して終わるわけだが、黒の衣装なところがメッセージ性強いというか。第二幕で華やかな黄色のナイトガウンを着ていた夫人が黒で終わるので、まぁ浮気は許したとて、その後の婚姻生活ってのは難しいものですよ、的な。
②歌
総じて、女性優位な感じ。
フィガロの結婚は、性にアクティブな伯爵を揶揄い、改心させることが本筋のオペラだし、本当のメインはやっぱり伯爵と夫人で、この二人が素晴らしければ成立するオペラだとは思った。そして、スザンナは代役だったんだけれども、声はよく出るし、本当に素晴らしかった。
要は、フィガロが微妙。声は細いし籠ってるし。なんやかや、フィガロが軸ではあるので、ここの線が細いと、オペラ全体の広がりに欠けるというか。
ケルビーノの歌を絶賛する向きは多いが、正直演出過多すぎて、ケルビーノの良さには気づかなかったというか。
③オケ
ワシ的には、結局は、オケが素晴らしければ、全てはOKみたいなところが無きにしも非ず。
冒頭、あの序曲が、ウィーン国立歌劇場のオケの音で鳴っただけで笑顔が溢れるというか。
ド・ビリーがオケをしっかりまとめあげ、オケ自体の音があたたかく厚みがあり、モーツァルトの魅力を味わわせてくれた。

まぁ、今年は、河口湖といい、良い音楽体験ができている。


 

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2025年07月07日 13:24

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ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴァルトビューネ河口湖

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴァルトビューネ河口湖

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2025年07月06日() 15:00開催

演目:
・ガブリエラ・オルティス:Kauyumari(カモシカ)
・デューク・エリントン:”Martin Luther King” from Three black kings(『スリー・ブラック・キングス』より「マーティン・ルーサー・キング」)
・アルトゥーロ・マルケス:Danzón No.2(ダンソン第2番)
・エヴェンシオ・カステリャーノス:Santa Cruz de Pacairigua(パカイリグアの聖なる十字架)
・ロベルト・シエラ:Alegría(アレグリア)
・アルトゥーロ・マルケス:Danzón No.8(ダンソン第8番)
・レナード・バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より「シンフォニックダンス」
アンコール:
1曲目は「トリッチ・トラッチ・ポルカ」のPaul Desenne編曲版 “トリッキ・トラッキ”
2曲目は「ベルリンの風」

死ぬほど素晴らしかった。無理して来といてよかったわ。
SVYO/ドゥダメルのFiestaのCDに入ってる演目が、ダンソン2番、パカイリグアの聖なる十字架、シンフォニックダンスのマンボ。
BPO自体は多分2023のミューザ公演以来。ここしばらくは来日公演は行けているので、そんなに珍しくはないんだけれども、やはり思い入れがある。18年くらい前に年末にベルリンに行ってシンフォニーホールで聴いたことがあるくらい好き。
同じく、ドゥダメルは2008のSVYOの池袋公演をテレビで見てから、ずっと好き。
のだめカンタービレのSオケの峰龍太郎ようなバイオリンを上に持ち上げたり、チェロを回転させたり、なんならステージを歩き回ったり、というアレがカッコ良すぎて今でも好き。FiestaのCDは昔から相当聴いた。留学中はドゥダメルLAフィルのマラ9を聴くためにウォルトディズニーホールにも行ってる。
そんなドゥダメルは、多分2014のミューザ公演w VPO以来じゃないか。リヒャルト・ストラウスのツァラトゥストラはかく語りきとドボ8だった。年始にドゥダメルのドキュメンタリー映画を見て、気持ち盛り上げすぎて前のめり過ぎた。
3時スタートで若干暑かったけど、最後、アンコール2曲目ベルリンの風の時点で、ステラホールの天井が空いたと同時に頂上が雲で隠れていた富士山も見えてきた。なんて素晴らしい。
いやしかし、
ドゥダメルのダンソン2番を生で聴けたのは堪らなかった。曲目変更でダンソン2番が消えた時はどうしようかと思ったが、気づいたら復活していて、ほんとよかったわ。
ダンソン8番はそんな知らなかったけどマルケスがボレロのオマージュでモーリス(ラヴェル)に捧ぐという副題付きで書いた曲で、コンガ?名前知らんがラテン打楽器がボレロの小太鼓みたいにずっと一定のリズムを刻みつづけながら徐々に音が増えていきクレッシェンドしていく感じとか、無茶苦茶よかった。確かに感。
そして、ドゥダメルのマンボはたまらんですな。改めて帰りの車でバーンスタイン御大のNYフィルでのシンフォニックダンスを聴きながら帰ってきたが、マンボのテンポは遅いし、掛け声入んないしw ドゥダメルの方がいいわ。作曲者より良いって何事?という感じだがw
アンコール1曲目は、トリッチ・トラッチ・ポルカのポール・デュセンヌ編曲版のトリッキ・トラッキ。冒頭はまんまトリッチ・トラッチなので、手拍子が起きるが、気づいたら色々混ざってて、ちょいちょい原曲に戻るという、よく破綻しないなwという感じの曲でおもろい。
BPOの技術の高さと、演奏のクオリティ、年はとったがドゥダメルの躍動感、それぞれ感じられて、野外で聴くリラックス感含めて、最高の体験だったと思うわ。

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2025年06月23日 23:03

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マケラ/パリ管は2022年サントリーホール以来だったと思う。
その時は、ドビュッシー「海」、ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」(アリス=紗良・オット)、ストラヴィンスキー「火の鳥」全曲。
その時は非常に良かったのもあって、今回は楽しみだった。

しかも、演目がオルガンと幻想。王道っちゃ王道だが、なんとまぁ贅沢な。
サン=サーンスのオルガン付きは、非常に良かった。オルガンは去年のサントリーホールのLSO/パパーノ以来だったが、この曲やはり大好きだわ。2楽章のオルガンの音で空気が支配されるというか。普通に涙が出てきた。
幻想は、想像とは違って、ゆっくりだったけど、聴かせる演奏というか。
何より、4楽章のバソンが。あんなに振り回すバソン見たことないw
幻想の個人的な好みは、もっとドライブが聞いた速いテンポの演奏だが、あのゆっくりのテンポでも、むしろ個々の楽器のソロ演奏を聴かせる構成というか。
しかし、マケラのエネルギッシュなこと。若いって良いよね。無茶苦茶カッコいい。
のだめカンタービレで言うなら白王子ジャンっぽいというか。

アンコールがカルメン前奏曲。
パリ管だけに、アンコールまで含めてオールフランスプロ。
まぁ、控えめに言って、最高でした。
最近の好みで言えば、ドゥダメルに次いでマケラ好きかも。

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2025年06月23日 22:44

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蝶々夫人が良かったので、こうもりも買ってしまった。
蝶々夫人の会場で最後のチケットを買った感じだった。

正直、演奏自体は、前週の蝶々夫人の方が遥かに良かった。
千秋楽がこうもりの方が良かったかなぁ、と思います。

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2025年06月23日 22:40

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蝶々夫人は初めてだったし、演奏会形式は初めてだった。
正直、オペラは、総合芸術、という思い込みがあり、衣装やステージ込みでオペラだと思っていたし、演奏会形式は、食わず嫌いで、ちょっと敬遠していたところがあった。
初めて演奏会形式に参加してみて、意外にいいな、と思いました。
音楽と歌を純粋に楽しむ目的ならば、むしろこっちの方がいいかも、と思ってしまった。

去年、長崎に行き、グラバー邸で蝶々夫人の銅像を見て、蝶々夫人を聴きたくなったので、演奏会形式でもいいので、と思って春祭のチケットを買った。

正直、演奏を聞きながら、グラバー邸の映像を思い浮かべることができたし、蝶々さんが山の上から入江の港を見ながらピンカートンが帰ってくるのを毎日待ち望んでいた光景が目に浮かんでしまい、普通に感動してしまった。
いい演奏だったと思う。

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2025年06月23日 22:29

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フィルハーモニアは、ロイヤルフェスティバルホールでのサロネン以来じゃないか。
だから10年以上ぶり。その時のサロネンの幻想が人生一の幻想だったと思うくらいに素晴らしかったのだけが記憶に残ってる。
サロネンが離れた後のロウヴァリのフィルハーモニアはよく分かってなかったけど、サロネン時代の印象が強くて、とりあえず行ってみた感じ。
演目は良かったんだが、あんまりパッとしなかったのが正直なところ。三浦文彰さんのタコVコン1番は素晴らしかったけど、辻󠄀井伸行さんのチャイコのPコンは微妙だった。ベタっとしてて、イマイチ乗れなかったかも。
サロネン→ロウヴァリというフィンランド系で続いているので、シベリウスはさすが。
結構良かったと思う。
シベリウスは2番が王道で、ワシ自身もシベ2が好みだが、5番も改めて聞くと良かったな。

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