聲明(しょうみょう)とは
経文や真言に旋律抑揚をつけて唱える仏教声楽曲のことで、インドにおける原始仏教教団の成立に伴ってその原型が起こり、法要儀式の大切な要素として、仏教の伝来とともに中国を経て日本に伝えられました。聲明の音楽理論や旋律様式、声楽的技法は、平曲、謡曲、民謡、浄瑠璃、長唄など、後世のさまざまな声楽分野の形式に多大な影響を与え、「日本音楽の源流」といわれ、その歴史と音楽性において優れた宗教(典礼)音楽として、今日高い評価を受けています。
~祈りの声は、時空を越えて響く~
仏教とともにインドからシルクロードを渡り、最澄や空海によってその種がもたらされた「聲明( しょうみょう)」は、時代を経て、日本の地に深く根づいていきました。今回はその聲明に、仏教発祥の地・北インドの伝統的な民族楽器が共鳴し、それぞれの響きに通底するものをたどります。
はるか古より続く“音を通じた祈り”に耳を澄ませていただければ幸いです。
◇天台聲明 七聲會(てんだいしょうみょう しちせいかい)
古典伝統法儀「天台聲明」の研鑽・敷衍を目的に発足した会で、会名の「七聲會」は聲明楽理の五音七聲十二律に基づいている。国立劇場の声明公演等で、天台宗総本山比叡山延暦寺法儀音律研究部に出演協力するなど、古典聲明を伝承・紹介するのみならず、宗派を超えて結成された「声明の会・千年の聲」として、聲明と現代音楽の融合作品についても積極的な協力活動を行い、国内外での公演や音大等でのレクチャー講演ほか、各種の活動を展開している。
◇辰野基康/シタール
1979 年~1982年渡印。宮廷音楽家Pndit Balaram Pathakに師事。古典音楽を研究する一方、古典音楽の演奏、日本、ネパール、タイの演奏家との合奏を続けながら、シタール奏者として全国各地でコンサートをおこなう。1999年~現在 東京藝術大学所蔵シタールの調律師。
◇奥田由香/タンプーラ・タゴールソング
インドの詩人ラビンドラナート・タゴールの詩集『ギタンジャリ』を原語で味わいたいという願いから、タゴールが設立したインド国立ビッショ=バロティ大学に留学。同大学音楽学部学士・修士課程( タゴール歌曲・音楽美学専攻)修了。主宰する会「タゴールの樹」では、タゴール歌曲を弾き語るコンサートや伝統的な指導法による歌の教室を開催。
プログラム
第一部「六道講式抄 ~語りもの音楽の源流~」
先 三礼
次 如来唄
次 地獄道
次 十二礼文
次 三句念仏
次 人道
次 十二礼文
次 三句念仏
次 早念仏
次 念仏廻向偈
第二部「金剛界曼荼羅供 ~多彩な歌いもの聲明~」
先 四智梵語讃
次 云何唄
次 散華
次 對揚
次 供養文
次 唱禮
次 五大願
次 百八讃
次 切音発願
次 随方廻向
次 般若心経
出演者
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天台聲明 七聲會
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辰野 基康
シタール
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奥田 由香
タンプーラ・タゴールソング
入場・チケット購入
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入場料全席自由2500円
TOPPANホールチケットセンター
TEL:03-5840-2222(土日祝休)
※購入時に別途手数料がかかります。
※5/15(木)10:00より販売開始となります。 -
チケット発売日
2025/05/15
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代表的なチケット販売先のURL
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購入方法
※都合により公演内容の一部を変更する場合がございます。
※未就学児は入場できません。
※テレビ収録、記録資料撮影のため会場内にカメラが設置される予定です。ご了承ください。
◇お問い合わせ
公益財団法人 日本テレビ小鳩文化事業団
TEL:03-5259-5533(平日 10:00〜17:00)
E-mail:nkb@ntvcf.or.jp
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