佐藤百花&二瓶有希恵　デュオリサイタル / ferganarai2016さんのコンサートメモコメント | コンサートスクウェア（クラシック音楽情報）

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佐藤百花&二瓶有希恵　デュオリサイタル

佐藤百花&二瓶有希恵　デュオリサイタル

2023年06月07日(水) 14:00

ノナカ・アンナホール（東京都）

https://sms-tokyo.jp/contents/concert/concert-yvs.html

クロード・ドビュッシー牧神の午後への前奏曲 / ガブリエル・フォーレ夢のあとに / ダリウス・ミヨー「ブラジルの思い出」イパネマ、スマレー / カミーユ・サン＝サーンス「動物の謝肉祭」白鳥 / カミーユ・サン＝サーンス序奏とロンド・カプリチオーソ / アンリ・ヴュータンヴィオラ・ソナタ変ロ長調

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ferganarai2016

2023年06月08日 09:42

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六十代の音楽ファンです。最近日本の若者の演奏レベルが急速に上がっている事実を驚嘆と喜びを持って眺めてます。ですから、たまたまネットで見つけたお二人のコンサートをおききしたくなりました。普段は自宅で古いけれど出てくる音には愛着と自信を持つオーディオセットで、ステレオ初期のクラシックレコードを聴くことを趣味にしている昭和の親父です。他に敢えて自慢できることといえば、合唱を通じてかれこれ40年以上生音で音楽を楽しんできたことです。その間、間欠的にですが素人として声楽レッスンもうけてきました。そんな私が最近気づいたことは、演奏することの基本中の基本とも言われるレガートで歌う（演奏する）ことを自分が実は充分できていないということでした。1970年代から急速に台頭した古楽器演奏団体の奏でるバッハがとても新鮮に聴こえ、一時、バロック的アーティキュレーションを（一流の古楽奏者の奥義を理解せず）表面的に真似するなかで、結果的には一音一音を丁寧に繋ぐことでフレーズを描くという、おそらくは音楽の基本中の基本をないがしろにしたまま、「出来ている」気になつていたのでした。そのことを数年ほど前から新たに参加した少人数の声楽アンサンブルの中で、ルネサンスの作品を歌う中で気づかされました。ルネサンス（またそれ以前の）声楽作品はレガートせずにはうたえませんでした。☺️ 長い前置きすみません🙇これも昭和の親父の悪い癖です。で、楽器についてはレガートすることについて、管楽器、弦楽器と打楽器（ピアノもこれに含まれるのかな？）でそれぞれ異なる「作法」があるんだろうなと想像するわけですが、やはり生の演奏を至近距離で聴くことで体感したくなっていたわけです。こんな私の欲求にお二人の演奏会がヒットしました。戦慄の美しい小作品とヴィルティオジティが要求される作品、そして生で聴いたことがないヴュータンのしかも音色が好きなヴィオラのためのソナタ。早めに出掛けたつもりが、久しぶりの都会で迷い、かぶり付き席を確保できずざんねんでしたが、1時間の短さながら充実した内容を堪能させていただきました。以下素人の感じたことですので、的外れもあると思いますが、おつたえします。最初の二曲は楽器も私の耳もまだ会場の響きに慣れていなかったのでしょうか、弦の音に固さをかんじました。小品でしたが、細部に美音を求めるより、全体の流れでカンタービレするような「つかみ」があったら、演奏会冒頭としてもっとワクワクできたかな。ミヨーの作品は「ブラジル風」の音が楽しめました。お二人の調子もでてきたかんじ。前半最後の曲はとてもたのしめました。難曲の難曲たる部分の技術もさることながら、弦の音に潤いや艶が出てきていました。（私の耳が会場に慣れてきたのかもしれません）　ピアノとのアンサンブルにも興が乗ってきた感じで楽しかったです♪やはり名曲ですね。一番聴きたかったのが、ヴュータンてした。今日はこれが聴けて本当に良かった。好きな楽器のせいもあるかもしれませんが、ヴィオラの音色良し。ピアノの音色も冴えてきたような・・。お二人のアンサンブル良し。特に第二楽章では、お二人の演奏と一緒に深く息を吸いながら音楽に身を委ねている自分がありました。素人でよくわからないのですが、ベルギーの作曲家ヴュータンは時代的にはベートーヴェンの作風の影響はあるのでしょうか？意外だったのですが・・、第一楽章のピアノの流れに少しだけ、ベートーヴェン的な構成感のある音楽をかんじました。もしかしたらピアニストの方の明快で深みのある音にそれを感じたのかもしれません。発見でした。とにかく満足して、帰りは迷わず渋谷駅から車窓の人となったおじさん（お爺さん？）の顔は、自然と笑顔になっていました。