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「上手いのに面白いのはズルい!」——圧倒的な技術と“本気の遊び”で魅せる、トランペット・アンサンブルRaPPar’s

2026/02/03

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ステージを埋め尽くす、30本を超えるトランペットと特殊楽器の数々。超絶技巧のハイトーンが会場を震わせたかと思えば、次の瞬間にはロングスカートのセーラー服を纏った奏者がダンスを披露し、爆笑の渦が巻き起こる——。

「聴いて感動、見て楽しい」をモットーに、結成から15年を迎えるトランペット・アンサンブル「RaPPar's(ラッパーズ)」。リーダー壽山忠身氏の門下生を中心に、第一線で活躍するプロ奏者たちが集結したこの団体は、アンサンブルの常識を次々と塗り替えてきました。

3月の定期演奏会を前に、リーダーの壽山忠身さん、副代表の繁友宏治さん、幹部の今村絵里さんらに、唯一無二の活動スタイルと、今こそ生で体験してほしいステージの魅力を伺いました。

RaPPar's(ラッパーズ)
トランペット奏者の壽山忠身を中心に結成。トランペット12名に、低音セクション(バストランペット、トロンボーン、チューバ)と打楽器を加えた18名の独自編成が特徴。全楽曲を専用アレンジで演奏し、高度な技術とエンターテインメント性を融合させた「サービスタイム」は、吹奏楽関係者からも熱い注目を集めている。

——まずは、RaPPar'sがどのような団体なのか教えてください。

繁友メンバーは壽山忠身先生の門下生が中心です。

ラッパーズは活動を続けるうちに非常に人気が出て、独自のスタイルが確立されていきました。最初は少人数でしたが、音大を出てプロとして活動している門下生が集まり、今では「この形でなければRaPPar'sではない」という確固たる形ができています。

最大の特徴は、他に類を見ない「18名」という大編成の固定スタイルです。

ピッコロトランペット・トランペット・フリューゲルホルンのトランペットセクション、バストランペット(トロンボーン)・チューバの低音セクション、そこに打楽器が加わります。

吹奏楽やビッグバンドとも違う、トランペットを最大限に活躍させながら、あらゆる楽曲を演奏できるバランスの良さこそが、私たちのオリジナリティです。この編成を固定して継続できている団体は、他にはないと思います。

壽山メンバーの中には、​​RaPPar's結成当時、高校1年生の頃から参加している者もいます。かつて中高生として客席で​​RaPPar'sの演奏を聴き、「いつか入りたい」と夢見て本当にプロになって加入したメンバーもいます。

また、私たちがコロナ禍で行った新潟公演を、当時高校生として聴いてくれていた子がメンバーにいます。RaPPar'sに憧れて、「どうすれば入れますか?」と質問しに来てくれたんです。その後、プロを目指して上京し、今は仲間として一緒に活動しています。

——それは素敵なエピソードですね。RaPPar'sのコンサートに来るお客さんは、学生も多いのでしょうか。

繁友たくさんの学生さんたちが見に来てくれています。定期演奏会をあえて3月に開催しているのですが、春休みに自分たちの定期演奏会を控えた中学・高校の吹奏楽部の皆さんに、演出の参考にしてもらいたいという思いがあるからなんです。

実際、会場で「あの演出使わせてもらいます!」なんて声をかけられることもありますし、私たちの演出を本気で真似して盛り上げてくれている中学校もありました。

——セットリストや楽曲の面において、RaPPar'sならではのこだわりはありますか。

繁友演奏するすべての曲を、自分たちのためだけにアレンジしています。 非常に費用はかかりますが、そこは譲れないこだわりです。

通常、オーケストラや吹奏楽の曲において、トランペットが常に主役であることはありません。しかし私たちは、どんなジャンルの曲であっても「トランペットを主役にして届けたい」という想いがあります。自分たちの編成に合わせた専用アレンジがあるからこそ、それが実現できています。

今村ジャンルも幅広く、吹奏楽やオーケストラの曲はもちろん、ジャズ、ポップス、歌謡曲まで何でもトランペットで演奏します。どの曲も非常に聴き応えのあるセットリストになっています。

——コンサートの構成についても「RaPPar'sらしさ」が現れているポイントを教えてください。

壽山私たちのコンサートには、「3本の柱」があります。1つは「クラシック・オーケストラ作品」、2つ目は「吹奏楽作品」、そして3つ目が「サービスタイム」と呼んでいるショーのパートです。

サービスタイムでは、これまで時代劇や刑事ものなど様々なテーマを扱ってきましたが、次回3月に控えている定期演奏会では「マジックショー」をテーマにします。

きっかけは、私が最近ハマっているある楽曲を「RaPPar'sでやりたい」と提案したことでした。そこからメンバー全員で話し合い、「魔法がテーマならあの曲は入れなきゃね」「このメンバーにはあのマジシャンの格好をしてもらおうか」といった具合にアイデアを広げていきました。

繁友演出を考えている時は、みんなで意見を出し合って、時には喧嘩になるくらいの熱量で話し合っています。でも、そうして出来上がったものは非常にクオリティが高く、お客様の中には毎回のサービスタイムを楽しみに来場される方もいらっしゃるほどです。

RaPPar's 15th Regular Concert

日時:2026年3月8日(日) 13:45開演

場所:横浜市瀬谷公会堂(神奈川県)

詳細:https://www.concertsquare.jp/blog/2026/202512034067614.html


2000年代の発足以来、活動を続け、2026年にはついに 第15回公演 を迎えます。
創立から今日までメンバーの絆を大切にしながら、新しい挑戦を続け、より多くの方に金管アンサンブルの魅力を届けてまいりました。

華やかさ、迫力、技巧、そして温かいステージ。
そのすべてを乗せて、これからも “ラッパーズサウンド” をお届けしていきます。

ぜひご家族・ご友人とお越しください。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

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——毎回のコンサートでは、オーケストラ曲や吹奏楽曲を独自のアレンジで演奏されていますが、選曲の軸はありますか。

繁友既存のオーケストラ曲であれば、ホルストの『木星』やチャイコフスキーの『イタリア奇想曲』、ワーグナーの『タンホイザー』序曲などを、RaPPar's独自の編成に合わせてアレンジしています。非常に高い技術を要する「超絶技巧」な仕上がりになりますが、それが一つの売りになっています。

壽山吹奏楽曲についても同様です。最近の流行を取り入れつつ、「これはトランペットだけでやった方がかっこいいのでは?」と思える曲を厳選しています。例えば、イギリスの金管バンドのために書かれたフィリップ・スパークの楽曲などは、コルネットが主体の編成なので、私たちのスタイルにも非常によく馴染みます。

3月の公演では、先日亡くなったフリューゲルホルンの名手、チャック・マンジョーネ氏へのトリビュートとして、『サンチェスの子供たち』と『フィール・ソー・グッド』をメドレーで演奏します。彼はトランペット奏者として非常に影響力のある存在でした。

こうした「今、この瞬間に演奏する意味がある」曲を取り入れるのも、ラッパーズの強みです。

——3月の公演のセットリストも非常に個性的ですが、過去にはどのようなユニークな企画があったのでしょうか。

壽山常に「流行り物」や「時事ネタ」を取り入れるのがRaPPar'sの強みです。例えば、2013年に放送されて非常に話題を呼んだ櫻井翔さん主演のドラマ『家族ゲーム』。ドラマ内の劇伴(伴奏)は、特別編成のサクソフォン五重奏団が担当していました。

それなら本家をまるっと呼んでしまおうと、実際に劇伴を担当したメンバーが所属する、サクソフォン四重奏団「カルテット・スピリタス」をゲストに招きました。

ただお呼びするだけでは面白くないので、ステージ上で私たちトランペット隊とバトルを仕掛けたんです。「どっちが上手いか」「本家 vs. 偽物対決」のような、エンタメ要素の強い「バーサス(対戦)シリーズ」として企画しました。

他にもクラリネット奏者を呼んでバトルをしたり、常に「今、何が面白いか」をアンテナを張って探しています。

——そうした斬新なアイデアは、どのように形にされていくのですか。

壽山基本的には、私の「これをやりたい」というわがままから始まります(笑)。ただ、私がすべてを決めてしまうと、毎回似たような内容になりますし、若い方の意見が反映されづらくなってしまうと考えています。

だからこそ、私はあえて「素案」を出すにとどめ、そこから先は若いメンバーたちの純粋な感性で発展させてもらうようにしています。若い子にウケるもの、今の時代に面白いものを形にするのは、彼らの役目。

私がギャーギャー言わずに任せることで、最終的には本番の数日前になってメンバー全員が「面白い」と確信できるような、爆発力のあるステージが仕上がります。このプロセスは、毎回欠かさず大切にしています。

——最後に、3月のコンサートを楽しみにしている読者の皆様へメッセージをお願いします。

壽山私たちのモットーは「聴いて感動、見て楽しい」です。「プロがここまで真面目にふざけるんだ!」という驚きと、圧倒的な技術力のギャップをぜひ体感してください。

今村「上手いのに面白くてズルい」と言っていただけるのが、私たちにとって最高の褒め言葉です。3月8日、横浜市瀬谷公会堂で皆様とお会いできるのを楽しみにしています!

——RaPPar’sの皆さん、本日はありがとうございました!

(インタビュー・構成/松永華佳)

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コンサートスクウェア事務局

中の人は、アマチュアオーケストラで打楽器をやっています